昨日の落語について語る前に
談春さんの久々の東京近郊の独演会。
さて、チケットが取れないかと悩んでいたら
DM先行があって入手できた。
ネタだしの会、演目は「文七元結」。
内容について何か言う前に
以前考えていたことを期しておこうという気になる。
自分では、プロデュースというほどの仕事をしたことはないが
その現場に近いところにしばらくいた。
当事者ではなく門前の小僧のようにだが、
これから伸びるだろう有望なアーティストの、
伸び悩みや路線変更の成功や失敗、
画廊やらプロモーターといったマネジメントサイドとの
付き合い方やらを聞くともなく見るともなく。
そんな「ケース」をたくさん見てきたんでしょうね?
とさる女性アーティストにいわれたのは
確か、客層を広げるのに、まったく自分の路線を変えようとしない
頑固なタイプのアーティストにあきれたという話をしていた
時だったか。
自分のラインを変えるのは、それはもちろん冒険だから
ためらうのもわかるし、必然性がなければするべきでもない。
とはいえ、みずから興味が移り変わり
どんどん作風が変遷するタイプの作家でなければ
どうしたって飽きが来るし、煮詰まりもしてくる。
その時に、その人がもう一段成長するための
どんなステップを差し出せるか、あるいは。
一緒に考えてくれるいい人材、
結果をシビアに検証し、その方向付けをきちんと
言語化してアナウンスできる人材
そんな厚い層をどの程度自分の相談役としてもっているか、
(これは、どんな仕事でも共通のことなのだが)
とか、そんな風なことを。
たぶんそろそろ、決めるべきなんだろう。
どういうかかわり方を、選ぶかどうか。
発した言葉の責任をどの程度負うべきなのかどうか。
2つの道で、迷っている。
技術のピークと体力の限界をたしあわせ
できることを逆算する段階にきている、人にむけて。
シビアな選択には、どのみちなるだろうから。