笑福亭三喬 三十石

米朝さんの「三十石」を聞いて以来

この噺のひそかなファンを自認している。

もちろん高座には間に合わず、

聞きまくっていたCDのなかでのはなし。

舟歌も、川沿いに声をかける女衆(おなごし)との

掛け合いもめずらしく楽しい。


次にこの噺を聞いたのは、たしか柳亭市馬さんで。

もうずいぶん前の年末の読売ホール。

ネタおろしだったせいか、舟歌以外はいまひとつ。


久々に、テレビの落語会で目にして

耳を澄ませてみる。


この舟歌部分、舞台袖で男声が掛け声をかける、

はて、あの時は一緒に高座にあがった

別の噺家さんがうたっていたのかと思いながら

今回は舞台袖の声が主になるところもあって

それもまた別の楽しみ。


上方落語はいいなあ、とあらためて思いながら。

さてこの年末は誰の落語を聞くのやらと。

そればかり、もの問い顔で。