公演中の急病人

談春さんの独演会で新宿文化。

かなり以前に、モダンダンスだったか現代ダンスだかの公演を見にいって以来。


新宿駅からこんなに遠かったかな、と思いながら。開口一番の代わりに、自ら足慣らしのように変り目。

 

 

談春:変り目

談春:鼠穴

仲入り

談春:芝浜


開演前15分くらいから、早目にお席におつきください

という呼びこみが多い。

その割に、1ベルは定刻で、6分ほど押して始まる。

変り目を終えるころにはパラパラとした遅れ客もほぼ収まり

定刻の15分後から鼠穴が始まる。


お国言葉が、感情が高ぶるシーンで標準語に戻る。

むしろ感情が高ぶった時こそお国言葉が出るもので

そこが少々気になるなあ、と思っていたら

後半の竹次郎が兄に借金を断られて・・というシーンの最中に

長い悲鳴が2階席前方からあがり、人があわただしく外に出ていく。


興奮した人が妙な悲鳴を上げたのか、お客さん同士のトラブルか、

いずれにせよ不穏な雰囲気の中、係員がかけより何かしゃべる気配がする。

そのうちに除細動装置をもって駆け寄るスタッフがおり

またその除細動器のアナウンスが聞こえ、担架を持ち近づく人がおり

騒然としているが1階席では誰も気が付いていない様子。

客電が上がり中止になるかと思っていたが、そのままスタッフの話声が続き

やがて病人らしき人が場外へ出た模様。

この間、賞味5分かそこらだったのか、とても長く感じ

当然高座には集中できない。


娘を吉原に売った金を盗まれて首を吊るあたりで

ようやく片付いて高座に意識が戻る。

たっぷりと1時間。そこで仲入り。


休憩時にスタッフに聞くと急病人とのこと。

2階席ロビーからは救急車が到着したところが見える。


仲入り後、何か説明があるかと思ったが、特にないまま。

後半は芝浜。

芝の浜で顔を洗いタバコをふかしていると財布を拾う

というシーンはカットして、時間を間違えて起しちゃった

どじをしてしまった、と嘆く女将さんの元に亭主が帰ってくる

シーンにつながる。

テンポは悪くないし切るところは切っているのだけれど。

どことなく冗長な印象。


今年頑張ったからといってそれに満足せず来年はまた別のことを

といった内容を登場人物が語っており、自身の来年の気構えを

言っているようにも聞こえる。


噺が無事落ちた後で。緞帳を下げずにひとしきり。

自分の噺の登場人物はみんな中二病のようなもので

この芝浜の女将さんも、魚勝がこんな性格なのでこんな女になって

本当は普通の女だったはずなんだけど、と笑わせる。

武道館での落語とコンサートの会の話やら、

小さめの会場(サザンシアターや、コクーン)での落語会は

そこに見合ったものをやるという話などをして

年の瀬にはちょっと早いですが、と三本締め。


来年はチケットが取れるかしらん。

またチケットのとれた時に。再見。