横浜 粋歌さんの会

にぎわい座の粋歌さんの会。

 

JRの運航乱れで直前について落ち着かないとマクラをふりつつ。


粋歌:ねずみ

粋歌:夏の思い出(新作)

粋歌:銀座なまはげ娘(新作)

中入り

粋歌:嵐の初天神 「落語の仮面2」(白鳥作 新作)


それらしい会社での社会人経験(人事)があるせいか

はなし口が落ち着いていて、女声のきんきんしたところがない。

(最近は電車の車掌さんや運転士さんにも女性が多く

 そのアナウンスが、落ち着いていてもとても気になるときがある。

 音質の差なのか、なんなのか不思議ではある)

かといって地味でもなく暗くもなく。

古典もそれらしく。


白鳥作の「落語の仮面」はまずその設定にくすぐりが多く

あるあるの改作にくすくす笑いや爆笑の数々。

白鳥さんでなければ成立しない部分を除いて

粋歌さんらしさをブレンドして高座にかけている

という説明だが、白鳥さんで聞いていないのでアレンジの部分が

さてどこなのか。

とはいえ、そんなことは気にせずに楽しめる。


粋歌さん自身の新作も、ストーリーラインと人物描写のしっかりした

わかりやすくて共感を呼ぶ筋書きなので、

他人の新作でも作り方(または構造)がよく見えるのだろう。


希代のストーリーテラーというのは白鳥さんでもあるが

粋歌さんもなかなかの才気を感じさせる。

吉笑さんほどシュールでもなく、奇をてらうペダンティックな部分がないのは

若い人にしては貴重な資質かもしれない。


大衆芸能、演芸だから、というのもあるにはあるが

私自身がウェルメイドが案外好き、というのもある。

 

機会があればまた聞いてみたい噺家の、ひとりなのかな。