ヒルビリー エレジー

連休中にたまたま「ヒルビリー エレジー」を読んでいた。

トランプ政権を誕生させたアメリカの労働者階級の生活実態云々を抜きにしても

子供の成長に何が欠けると何が起こるか、という

ごくシンプルな実験のようでもある。


愛情を注ぎ、自己肯定感を持たせてくれた祖父母

必要な働きかけをしてくれた周囲の大人や

やがて伴侶となるガールフレンドの上流階級へのナビゲート、

自分の努力によって

そこから這い上がった弁護士の回顧録だけに

圧倒的なリアリティがあり、訳もいいのか大変読みやすい。


今でも感情をコントロール

厳しい場所で生き抜くために身につけた

「平穏な生活を送るためには困る考え方」との闘いに明け暮れる。

自分たちのコミュニティでは、誰もがこの手の闘争心を

持って暮らすために、家庭生活を穏やかに送るには

コミュニティ外で伴侶を持つことが重要であるらしい。


子供として、安心できる環境に育つことができた幸運には

感謝をしなければいけない、それは決して当たり前ではないのだと、そんなことも。


連休中に聞きに行った志の輔さんの落語の話は

また後日。