世田文とかな文

世田谷文学館はよくSFやファンタジーを取り上げるが今回は小松左京展。

日本沈没」の中に出てくるD計画の名前を冠して

未曽有の災害で日本列島が沈没する際に、日本民族は生き残れるか

日本政府は国民を守れるか、という壮大な構想の下にかかれた大作を

メインに紹介する。

 

日本SFの黎明期のエピソードや作家仲間との写真がたいそう楽しい。

筒井康隆はハンサムな青年だし、星新一の洒落たギャグなんかも紹介されている。

実は初日のトークショーやレセプションに小松左京研究会のメンバーの友人から

誘われていて、すごーく行きたかったのだけれど、別の先約があり断念していた。

いまだに残念で仕方ない。

 

台風明けの祝日に、別のSF好きの友人と出かけて堪能する。

「果てしなき流れの果に」は未読だったので早速読んでみる。

全集の中に2編はいっているうちの1編で、対は氏の作品の中で一番好きな

「継ぐのは誰か」。なんとなく因縁を感じる。

次の大阪万博が決まったところでもあり、前回の万博のプロデューサーの仕事ぶりも

紹介されていた。

さて、次の大阪万博はどうなるのやら。

 

 

かわって、かな文こと神奈川近代文学館

今回は中島敦展。

展示室を回りながら中島敦の生涯や作品に関するワークシートを完成させると

文豪ストレイドックとのコラボグッズがもらえる。

案外知らないことが多いというのが展示を見ての印象。

代表作以外ほとんど読んでいないことや、英語にも堪能だったこと

南方へのあこがれからその地に赴任したことなどなどの発見も。

 

行きも帰りも、元町中華街駅の一番高い場所にある出口を使う。

地上までの3階+そこから3階分くらいエスカレーターでのぼる。

出口から公園を通り抜け、外人墓地を横目に少しだけだらだら坂は上るが

ここからが一番、息が切れずにたどりつける。

アメリカ山公園、外人墓地、ローズガーデン、イギリス館、港の見える丘公園

行く先々に絵のようなきれいな景色が広がる。

プラハは町中が美しいけれど、横浜はところどころに美しい景色がある、

とりわけ港の景色に。

 

かな文と世田文。

文学館2題、ということで。