初日に駆け足でみただけでもう一度ゆっくり廻ろう
と思いながら、まだ果たせずにいる。
難解なテーマで、はたしてどうなるかと思われた展覧会だったが
そこは評論家やキューレターと異なり、
実作者・美術作家の設定したテーマだからなのか
地に足の着いたなるほどと思わせるものだった。
森村氏の解説のテープはまだ聞いていないが
とても評判がいいようだ。
物故者の名前も出品作家の中にあって
たとえば松本俊介も、松本俊介の作品でどうするのかと思ったが
(私はとても好きな作家だが、トリエンナーレは
現代美術の見本市のようなものだから、さてどうするのかと)
家族にあてた終戦直後の手紙だった。
テーマ性がきちんと納得でき
かつ個々の作品自体も面白いという稀有な展覧会になったかと思う。
見本市的なあざとさがなく、テーマに沿った静かな作品が多いから
派手さがなく真面目すぎるように見えることもあろうが決して難解ではなく
(むしろ子どものほうが、鋭く本質を捉えるだろうから)
自分の、そのときのレベルで理解し、何かを感じるに違いない。
ディレクターの手腕だろう。
見本市的な国際展のありかたにも
(結果的に)一石を投じたようなテーマ設定だと思う。
実際の会場の内容は、下記を参照。
http://blog.livedoor.jp/tokinowasuremono/tag/%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E7%AB%A3%E4%BB%8B