2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

獣の柱

SFっぽい芝居だった。 といってその設定が大事というわけでもなく その設定下で起こる人間ドラマ、という正統派の作品。 とはいえ、その設定はタイトルから暗示されるように きわめて同時代的である。 動物化するポストモダンを思い浮かべたが あながちはず…

桃太郎を今の世に語るには

こんなことは童話研究会にいたという三遊亭白鳥さんも その他この手の昔語りをしている人たちには自明のことなのだろうけれど。 三遊亭円朝が、誰かに禅の公案のように謎かけをされて そこから開眼した、という逸話があるそうだ。 ある話をいま円朝が語ると…

濡れた薪にガソリンをかけて火をつける

濡れた薪にガソリンをかけて火をつけるそれがアベノミクスだ、といわれて妙に説得力がある。ガソリンが燃え尽きるのが先か火で乾いた薪に本当に火がついて燃えるのが先か。これはそういう勝負? だ、と。様子見をしている人たちがそろそろ動き始める、のか乗…

中野剛志評論集「反官反民」を読む

タイトルにひかれて手にする。巻頭にある言葉をしばらくながめ後書きに共感する。ぱらぱらと拾い読みをし始めてきちんと読もうと心に決める。時流にながされず、物事の本質を議論しなければこの国もこの世界も、なんだかとんでもなくアグリーになってしまう…