ドラマ「赤めだか」

随分軽い仕上がり、と思ったのは
演者が二宮君だったせい、と思いいたる。
本人はもっと熱くてとがっていて多分へそ曲がり。
それがさわやかな好青年が演じるとこうまで軽くなる。
ちょうどいいリアル。


志らくさん役の濱田岳も出色の出来。
こちらは志らくさんらしいナードな雰囲気全開で
しかも今すぐ落語家になれそうな
所作といい口調といい、様になり方で。


ああ、なるほどね。
談春さんのお弟子さんに見たのはこういう次の世代の軽さ。


こはるさんは自分を称して
立川流で育ったので、オオカミに育てられた人間の子供みたいなもの」
というけれど。
いえいえ、師匠の口調やたんか、古典落語のうまさは
十二分に学んでいますから。
そのベースの上に、自分のものをしっかり組み立てれば
第1世代よりも時代に合った落語を作れるに決まっている。


このドラマ、実は次の世代の落語家とそのファンへのエールのように思えて。
あら、たまには師匠らしく大人で素敵なこと。
ちょっと褒めてあげたくなる、談春さんを。